2019年10月に兵庫県姫路市飾磨区阿成植木で開業予定、飾磨・亀山・妻鹿駅の歯医者「こころ歯科クリニック」の公式ブログです。

人を見分ける時、私たちが視覚的に最も敏感に反応するのは顔貌です。初対面の場合、最初の数秒で相手の印象が決まると言われています。

メラビアンの法則では、視覚（見た目）が５５％。

聴覚（声、話し方）が３８％。

言葉（話の内容）が７％。

人の第一印象の大半は見た目で決まるとされています。

人間は目鼻立ちの違いに敏感で、数ミリの違いにも関わらず、本能的に大きな違いとして感じています。例えば、手の形を見て区別するのは難しいですが、顔でなら大勢の中から特定の人を簡単に見つけ出すことができます。

矯正治療をする際には、セファロと呼ばれる顔全体のエックス線写真を撮影し、患者さんの頭部を数値化して設計図のようなものを作り出し治療計画を立てます。

多くの場合、患者さんの骨格の数値化と調和的なそれとの差は、ミリの違いに過ぎません。しかしこの差が実際には大きな違いに感じられています。

私たちが美しいと感じている顔貌とは、鼻とオトガイ（下顎の先端）を結ぶイーライン（エステティックライン）に下唇が接触しているくらいだと言われています。実は、日本人の口元の数値の統計上の平均値は、このイーラインより下唇が２mm前に出ていることがわかっています。

ところが、今の日本人の美意識が欧米化しているため、平均よりずっと引き込んでいるハリウッドスターのような口元を理想としている人が増えています。

しかしながら、日本人の口は奥行きが短いため、口元をそこまで引っ込ませオトガイをシャープにすることとは構造上無理があるのです。東洋人としてのナチュラルな美と、無理のない治療の大切さについてもご理解いただきたいところです。

 

参考文献：nico 2013年5月号

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