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糖質と虫歯の関係は?

2019年10月に兵庫県姫路市飾磨区阿成植木で開業予定、飾磨・亀山・妻鹿駅の歯医者「こころ歯科クリニック」の公式ブログです。

糖質、特にショ糖がむし歯の発生に深く関わっていることを知っていますか?

ショ糖(スクロース)とは、2つの単糖が結合した糖質で、サトウキビ、甜菜に多く含まれ甘味料として広く利用されています。料理に使う上白糖、グラニュー糖は99%以上がスクロースからなります。

虫歯は、お口の中に存在するう蝕病原性微生物(主にミュータンス連鎖球菌)がショ糖を基質にして、歯の表面に粘着しやすい不溶性グルカンを生成してプラーク(歯垢)の形成を促進させることから始まります。

プラークが歯に付着すると、歯とプラークとの間に唾液が入ることができなくなり、う蝕病原性微生物が糖質を代謝することによって産生される酸を中和する効果が阻害されます。なので、歯の表面が酸性(pHの低下)にさらされるため、脱灰が起こり虫歯となります。

グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトースなどもう蝕病原性微生物に利用されますが、粘質多糖類(不溶性グルカン)の生成がないため、虫歯の発生程度はショ糖よりも低いと言われています。

また、糖質系甘味料であるカップリングシュガー、パラチノース、トレハロース、キシリトールなどはう蝕病原微生物に利用されないので、酸の産生がなく不溶性グルカンも生成されないのでむし歯の発生リスクは低いと言えます。

通常の細菌性疾患は、その原因となる病原体との関係が明らかですが、むし歯の発生には通常では病原性に低い口腔内常在菌が関わっているため、宿主や環境の要因が大きく影響する疾患です。

虫歯の発生には、カイスの3つの輪と呼ばれる歯や唾液の質、病原細菌、糖などの環境や、この3つに時間の要因を加えたニューブランの4つの輪で説明されます。病原要因のプラーク、環境要因の発酵性糖質、個体要因の宿主や歯、唾液、そして時間の要因が密接に関係する食生活が虫歯を発生させる要因として重要であるので、ダラダラ食べたり歯を磨かずに寝てしまったりしないように気をつけましょう。

 

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