2019年9月に兵庫県姫路市飾磨区阿成植木で開業予定のこころ歯科こども歯科クリニックの公式ブログです。

歯ブラシの毛先がどのくらい歯周ポケットに届いているか知っていますか？

歯と歯ぐきの間は、歯ブラシが届きにくくプラーク（歯垢と呼ばれる細菌のかたまり）が溜まりやすい場所です。

健康な歯ぐきの歯周ポケットは、３mm以内で、歯ブラシの毛先は２mm〜３mmにまでしか届いていないと言われています。プラークの中に潜む歯周病菌は、歯と歯ぐきの境目にすみつきだんだんと増えて毒素を出します。やがて歯ぐきに弱い炎症が慢性的に起きて、歯周病が始まります。

歯周病になると、健康な時はぴったりと歯に密着している歯ぐきが腫れて剥がれ、歯と歯ぐきの間に深い溝ができます。これが歯周ポケットです。炎症の進行とともに歯ぐきだけでなく歯槽骨（歯を支える骨）も壊れて失われると、歯周ポケットはさらに深くなっていきます。

深い歯周ポケットができると、細菌のかたまり、プラークがその奥まで入り込み、特に空気が苦手な歯周病菌にとって、絶好に環境が出来上がります。

また、細菌の死骸や、唾液に含まれるカルシウムがガチガチに固まってできる歯石が歯に固くこびりつくと、ここにプラークがべったりとつき、歯周病菌の格好の棲家になります。

放置すると歯周病菌が爆発的に増え、歯周ポケットはあたかも歯周病菌の貯蔵庫になります。その結果、細菌の出す毒素や細菌自体が、体内へと慢性的に送り込まれてしまいます。

歯周病は、放っておくとついにはグラグラになって、歯が失われてしまう病気です。これだけでも十分怖いのですが、それだけではないのです。

糖尿病が悪化したり、脳や心臓の血管が詰まりやすいなど、全身の病気を進行させてしまう重大な因子でもあることが解明されています。

歯周病にならないよう、定期的な歯科検診を受けて毎日のセルフケアを頑張りましょう！

 

参考文献：nico 2013年4月号

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