2019年10月に兵庫県姫路市飾磨区阿成植木で開業予定、飾磨・亀山・妻鹿駅の歯医者「こころ歯科クリニック」の公式ブログです。

人のお口の中に存在するバイオフィルム中の細菌の種類は、分かっているだけでも５００種類以上だと言われています。その中でも歯周病に関与している細菌は１０数種類と推測されていますが、どの菌が歯周病菌かを明確に断定する事は出来ていません。

Porphyromonas gingivalis、Tannerella forsythia、Prevotella intermediaなどは多くの歯周病患者の歯周ポケットから見られることから、おそらく歯周病菌で間違い無いであろうと考えられています。

そして、残念なことに、ほぼ全ての人の口腔内から歯周病菌が見つかります。

しかし、歯が生える前の赤ちゃんのお口の中からは歯周病菌は見つかりません。歯が生えることによって歯面にバイオフィルムが付着し始めて、成長とともに細菌も成熟し、歯周病菌が見つかるようになるのです。

歯周病菌は、人から人へと伝播し、定着すると考えられています。幼少期に限らず、成人後も年齢を問わず比較的容易に伝播するものなのです。

注意すべきは、お口の中で歯周病菌が見つかったからといっても、必ずしも炎症を伴う歯周病を発症するとは限りません。親や、配偶者から歯周病菌が伝播したからといって発症を引き起こすのではなく、口腔内でコロニーを形成するところから始まり、さらに免疫や遺伝などの要素が重なって、感染発症に至るのです。

歯周病を発症させないためには、毎日のブラッシングで、出来る限り細菌を減らして歯周病菌に悪さをさせないことが大切です。

 

 

参考文献：臨床的ペリオ講座

 

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